当サイト「京都観光のすゝめ」は2021年に個人でサイトを立ち上げて2025年3月時点で5年目になる。
今では京都の四季の写真や神社仏閣の御朱印、和菓子などの京都のグルメ、京都の暮らし情報など、多岐にわたる京都に関わる情報を発信しているのだが、このブログの創設期の頃を知る者は、ほぼいない。
最近、京都の移住者との接点が増えてきて、移住者の京都への想いを直接聞いていると、自分が京都に移住したときのことをふと見つめ直したいと思った。
そこで本記事ではなぜ管理人が当サイトを運営しているのか、これまでの人生での京都の馴れ初めや、京都に移住したきっかけなど、過去の記憶をたどりながら改めて深掘りしていきたいと思う。
小学校の修学旅行で京都へ
実は管理人の出身地は広島県のとてつもない田舎である。
田舎で過ごしていたため広島市に家族と出かけるだけで旅行に行くような感覚だ。
そんな田舎で育った小学校の修学旅行先が京都、奈良、大阪で、目的地は金閣、清水寺、東大寺、法隆寺、猿沢池、海遊館を1泊2日で巡るものだった。
ここで人生で初めて京都に行き、キラキラの金閣と巨大な清水寺の舞台に感動したことを今でも記憶している。
この時は修学旅行楽しかったなーくらいの感覚で、また行けたら良いなくらいにしか思っていなかった。
大学進学を機に兵庫県に移住、友人と京都へ日帰り観光
中学、高校までは田舎で過ごし、京都とは小学校の修学旅行以来無縁だったが、大学の進学を機に京都に近い兵庫県に移住することになる。


なぜ兵庫県だったかというと、偏差値や学科、広島からさほど遠くない距離の大学がたまたま兵庫にあっただけである。
ちなみに兵庫とは全くの無縁で一度も行ったことはなかった。
田舎から兵庫の神戸に来ると人の多さや建物の多さ、それに周りの人の関西弁で、田舎もんにはとても刺激の強い生活が始まる。
大学や住んでいる神戸には人脈が完全に0の状態であったが、入学後は幸い友達もでき楽しい大学生活を過ごせるようになる。
兵庫に住んでいるとは言え、どこかに遊びにいくときは神戸で完結するし、たまに大阪に行く程度。
特に京都に行くきっかけもなく数年が過ぎていく。
大学2年のときに友人と京都へ日帰り観光で清水寺、そして伏見稲荷へ。
小学生以来の京都であった。


兵庫は海がある洋風の港町であり、その生活をしていると京都のようなレトロな街並みを見るとギャップが新鮮に感じた。
小学生のときに感じた京都の魅力と大学生のときに感じた京都の魅力は視点が異なる。
この京都観光のときも、京都楽しかったなーくらいの感覚で終わった。
帰省時のお土産に京都の日本酒や和菓子を買うように
大学生の長期休みはアルバイトが無ければ基本的に時間に余裕があるため、GWや夏休み、年末年始、春休みは実家の広島に帰省をする。
帰省の際は、住んでいる兵庫のお土産を買って、実家や親戚に配るのだが、兵庫のお土産といえばゴーフル、プリン、チョコ、バウムクーヘンなどの洋菓子が多い。
大学2年くらいまでは兵庫でお土産を買っていたのだが、この頃になるとマンネリ化をしてしまう。
そこで管理人はマンネリを解消するため、大阪のお土産を買ったり、京都のお土産を買ったりして変化をつける。
実は新幹線の新神戸駅でも普通に大阪と京都のお土産は買える。別にわざわざ現地に行く必要はないのだ。
ちなみに管理人はよく買っていた京都のお土産は日本酒や八ッ橋といった、まあ誰でも思いつくようなものだった。
新幹線の駅だとそれくらいしか選択肢がない。
そのためまたマンネリ化をしてしまったのでついには、お土産にこだわるために現地京都にわざわざ出向いて、高島屋などの百貨店や京都駅のお土産街道で探すようになる。
やはり現地だと選択肢が格段に増える。日本酒だと兵庫にいると月桂冠や宝酒造などの規模が大きいメーカーの日本酒が多かったのだが現地だと齋藤酒造、招徳酒造など少しニッチな領域まで手が届く。
和菓子だけでなく、宇治茶や漬物などのレパートリーも増えてきて、京都の豊富なお土産は兵庫、大阪より圧倒的に優っている。
そうして帰省の際は京都に行ってお土産探しが恒例となる。
この頃から京都に魅了され始めていたのだろう。
就活で京都の会社もエントリーするが結局兵庫県で就職
大学4年になると就職活動が始まる。
管理人の大学は兵庫の甲南大学、まあ関西ならギリ知っているかなくらいの中堅大学だ。
甲南大学の肩書きは関西だと通用するが、関東などの他所では知名度が皆無。
そのため就活は関西圏を中心、そしてUターンも視野に入れて地元広島県の企業にもエントリーをした。
どうしても関西にいると大阪の会社が多くなるが、京都の会社もたまにエントリーしていた。
説明会や面接の際は京都に行くのだが、暇な時間に初めてとなる八坂の塔や知恩院、平安神宮など少し京都観光を楽しんでいた。
色々京都を歩いていると京都に住みたいなという気持ちが高まりつつあったのだが、結果的に入社した会社は大学のある神戸市の企業で、引越しは不要。あまり大学生のときと環境は変わらない生活が始まる。
就職した2019年の夏、家族や親戚の集まりが京都に旅行に来るというので私も誘われた。
しかし生憎アメリカ出張と被り行けず...
なぜ親戚一同が京都に来るのかというと、祖父がいずれ亡くなったら西本願寺に納骨に行くからその予習だと。
母方の祖父の家系は宗派が浄土真宗本願寺派ということをその時初めて知る。
新卒2年目に京都へ転勤、コロナ禍で自宅と会社を往復するだけの生活が始まる
コロナが大流行した2020年の夏、転勤で偶然京都に引っ越すことになる。
コロナ禍でナーバスになっていた時期であったが、京都に行けてラッキーという気持ちのほうが強かった。
転勤が決まってからは心は完全に京都モード。自分が住む街の地図を見ていろんな場所を調べたり、パソコンやスマホの背景画像を金閣や八坂の塔にしてモチベーションを上げていった。
懸念点としては人間関係だが。実は京都での人脈は0、友達も知人も親戚も誰もいない。
京都に転勤した際は会社が用意していた社宅に住んだ。
場所としては東山丸太町の近くで平安神宮からは徒歩8分ほど。
会社は京大病院の近くであった。
会社内の人間関係だが、そもそも私と同年代の人がいなかったので業務上の会話しかしない希薄な関係しか発展しなかった。
現に、その会社内の人とは今でも全く交流は無い。そもそも連絡先すら交換していない。
休日はもちろんひとりぼっち。
コロナ禍でいろんなお店が店を閉めていることも、世間的に密は避けるという認識があったため、毎日の生活は自宅と会社を往復するだけのつまらない生活を送っていた。
京都に住めて嬉しいという当初の気持ちはコロナのせいもあり、思い描いていた生活は送ることができなかった。
密にならない神社仏閣巡りを始める
特にどこにも遊びに行かないつまらない生活をしていたのだが、ずっと引きこもるのも精神的に悪いと思っていた管理人は密にならない神社仏閣巡りをするようになる。
当時知っていた神社仏閣としては、八坂神社や知恩院、平安神宮、伏見稲荷、金閣、清水寺など、ほぼ旅行者くらいの認知度であった。
もともと自転車に乗るのが好きだったので、自転車で南禅寺、下鴨神社、仁和寺、上賀茂神社、北野天満宮などに行き、そこで御朱印という存在を知り、せっかくなので御朱印集めもするようになる。


コロナ禍の神社仏閣は閑散としていた。
もちろん外国人はおらず、日本人もまばら。
広い境内の中で庭園や仏像を眺めているとコロナ禍のナーバスな気持ちが少し晴れやかになった気がした。
写真撮影やレタッチに目覚める
ちょうど神社仏閣巡りを始めた時期は秋で、秋といえば紅葉。
京都の紅葉は日本でもトップクラスに有名だ。
今まで京都の紅葉は見たことが無かったのだが、近所には南禅寺や永観堂といった今でも観光客から人気の紅葉スポットが多くあり、ウキウキで紅葉の写真をたくさん撮るようになる。
また、Photshopという写真編集ソフトを持っていたので紅葉の写真の加工も楽しむようになり、書店でも京都の写真家の写真集を見たりしてインスピレーションを得ていた。

この写真は南禅寺の紅葉。写真とPhotshopを始めたてのころの写真で、何か不自然に感じる。

今では気象条件などを考慮して本格的な写真家といえるような感じに仕上げているとは思っている。
なお撮影は全てiPhoneである。
本業に活かすためSNSやブログを立ち上げる
実は管理人、転勤から3ヶ月で会社を退職し、気持ち新たにWeb系の会社に就職をするため勉強中の期間であった。
Web系の会社に入るためには自分でSNSや、webサイトを運営していると転職活動も有利になると考え、せっかく京都で撮影した写真を有効活用すべく、XやInstagram、WordPressというブログツールを使ってブログサイトを立ち上げる。
それが今の「京都観光のすゝめ」の誕生である。
正直なところ、ブログのネタにする材料が京都観光のテーマくらいしか持ち合わせていなかったのも理由の一つである。
当時は写真だけしか上げていなかったが、写真のアップに加え、御朱印などの情報、和菓子...と徐々に情報が広がっていき、いつの間にか現在のような規模にまで増えていった。
現在では1日200~400人近くの方がアクセスしてくれるようになり、大手の観光サイトでは見つけることができないような隠れた京都の魅力を伝えられるように意識したり、観光客だけでなく京都に住んでいる人にとっても有益な生活の情報を発信できるように意識している。
カメラコミュニティや京都検定、京都の地域創生などの新たな取り組みにつながる
コロナ禍ですることがなくて始めた神社仏閣巡り、転職活動であると有利だからと考えて立ち上げた当サイト。
偶然が重なったことで生まれたが、最近では様々な相乗効果が感じられる。
京都観光のすゝめができて5年目となった2025年、このブログを通して京都のカメラコミュニティに入ったり、京都の情報発信をしている身として恥ずかしくないように京都検定の勉強を開始したり、本業では京都でWeb制作事業、広告運用の事業で個人事業主として開業したので、本業と掛け合わせて、地域創生の取り組みにチャレンジしたりと、最初はただ写真を上げるだけのサイトから様々な出会いや取り組みが生まれつつある。
当サイトの最終目標はない。
定めることができないというのが正直なところだ。
もし当サイトを通じて移住を決めた。生活の役に立った。京都観光の幅が広がった。
そうなった人が一人でも増えていくと嬉しく思う。