京都市北部にある山里の大原。
平安時代から修行僧や隠棲の場としての歴史があります。
壇ノ浦の戦いで平清盛の娘、建礼門院徳子が入水するも生き残ってしまい、その後円山の長楽寺で出家、大原の寂光院で平家一門と安徳天皇の菩提を弔いながら過ごした地でもあります。
大原は比叡山延暦寺の北西山麓に位置することから僧の修行の地として好まれる場所でした。
声明(仏教音楽)の道場となった勝林院や来迎院をはじめ、天台宗の寺院が多く建立されました。
今回訪れた三千院は天台宗の門跡寺院。
東山区の青蓮院門跡、妙法院門跡と並んで天台三門跡に挙げられます。
境内の有清園は往生極楽院から宸殿にかけて広がる池泉回遊式庭園、客殿から望む聚碧園も池泉回遊式庭園で苔と杉、紅葉の木が多く植えられていて初夏は青々とした植物に覆われた庭園を楽しめます。
三千院の往生極楽院本堂には国宝の阿弥陀三尊坐像、不動堂には重要文化財の不動明王坐像などの文化財も見所です。





