北野祭と聞いてあまり馴染みのない響きだと感じる方が多いと思います。
北野祭は987年に一条天皇が勅使を遣わして行った祭典が起源の京都でも屈指の大祭でした。
しかし応仁の乱により祭礼が途絶えるだけでなく神輿も1基焼失することになり、祭礼は明治元年まで中断されていました。
祭典は再開はしたものの、本来の北野祭りという形にまでは復興できず、氏子を中心とした秋の収穫を感謝する瑞饋(ずいき)祭として行われてきました。
しかし、かつての北野祭を再開すべく2027年には焼失していた神輿を再興し、北野祭 神幸祭・還幸祭として祭典が再興します。
徐々に本来の祭に戻りつつありますが、2025年は祭りの名称を北野祭として行われました。


行列出発する前の境内には鳳輦や剣鉾などを間近で見ることができました。



13時に神社から行列が出発。氏子地域を巡行し御旅所に向かいます。


北野天満宮を出発した行列は西大路通の御旅所にやってきます。

すでに鎮座しているこの神輿は、瑞饋祭の神輿です。10/4の還幸祭の日と同じ日にこの神輿も氏子地域を巡行します。
しかし神輿の見た目が他の神社の神輿と違って見えるのは、なんと屋根の部分などは本物の野菜が使われています。
瑞饋祭の瑞饋は野菜の名前なんです。
また四方は宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島の決闘、今年の万博のキャラのミャクミャクなど、毎年変わるテーマで作られます。
2024年は大谷翔平がモチーフなど、その年のトレンドも採用されるようです。


御旅所に到着した鳳輦は10/4まで鎮座し還幸祭を迎えます。
さて2025年の北野祭りは10/1が神幸祭、10/4が還幸祭と瑞饋祭という日程でしたが、北野祭が再興する2027年には神幸祭が9月の第二日曜日、還幸祭が9月の第三日曜日に変更になります。

