京都には日本三大梵鐘に名前が挙がる3つの梵鐘の内、2つはここ京都の知恩院と方広寺です。
もう一つは奈良の東大寺です。
知恩院は大晦日の除夜の鐘で特に有名で、17人の僧侶が「えーいひとーつ、そーれ」という掛け声とともに勢いよく鐘を撞く光景はニュースでも度々放映されているほどです。
大晦日の除夜の鐘は梵鐘の周りを一般開放していますが、数万人の参拝者が殺到し入場には3時間待ち以上の大行列が発生するので実際に足を運ぼうと思っても躊躇いがありますよね...
しかし知恩院の大梵鐘は除夜の鐘のとき以外にも撞くことがあるのです!
それが今回紹介する御忌大会の期間中です。
大梵鐘=除夜の鐘というイメージが広く定着されているせいか、御忌大会の期間はほとんど参拝者がいないのでゆったりと鐘の音色を鑑賞できるので、人生に一度はこの大梵鐘の音色を間近で感じていただきたいです。
御忌大会とは
法然上人の命日である1/25の前後7日にわたって行った法要が始まりで、1877年に知恩院が法要の時期を4月に変更したことで、その他の浄土宗の寺院も4月に法要を行うようになりました。
4/18午後〜4/25まで様々な法要が行われ、4/18には知恩院三門内でミッドナイト念仏という夜通しで行われる法要があります。
知恩院の大梵鐘について
知恩院の大梵鐘の鋳造は1636年で高さ3.3m、口径2.8m、厚さ30cm、重さは70t
本来この大梵鐘は御忌大会のときだけ撞いていましたが、大晦日の除夜の鐘が始まったのは1930年と歴史は浅いです。
この梵鐘にはおもしろいエピソードがあり、1922年に相対性理論で知られるアインシュタインが鐘の直下に立ち、真下で鐘の音を聞くと音波が相殺され無音の空間が生まれると証明したことがあります。
大梵鐘を撞く時間と回数
御忌大会の期間中、8:00、12:00にそれぞれ18回の鐘が撞かれます。
引き手は大晦日とは異なり、僧侶ではなく3人の庭師の方?が撞きますが、掛け声は大晦日のときと同じです。