祇園祭の前祭山鉾巡行が行われる前日の7/16に八坂神社で石見神楽が披露されます。
年によって題目が変わるのですが、2023年は塩祓、天神、恵比須、塵輪、大蛇 の5つが披露されました。
天神
現在では学問の神様として信仰される菅原道真は当時の左大臣である藤原時平によって太宰府に左遷されてしまいます。
左遷後しばらくして藤原時平は39歳とという若さで亡くなってしまいますが、この死因は菅原道真の怨霊による仕業だと言われます。
石見神楽の演目では菅原道真と藤原時平による殺陣の創作を表現しています。
恵比寿
七福神の1人である恵比寿天が海で鯛を釣り上げる演目。
恵比寿天の容姿は釣り竿と鯛を持っていることから漁業の神として信仰されます。
石見神楽の演目では海で鯛を釣り上げるまで何度も釣りに挑戦する光景を表現しています。
鯛を釣り上げるまでに、空き缶を釣り上げたり、生現金を釣り上げたりと少々ユーモアも折り交えています。
塵輪
異国から日本を征服しようとやってきた軍勢に、塵輪という翼が生えた悪鬼がいました。
塵輪は空から攻撃するため多くの兵が討たれてしまいます。
第14代天皇・帯中津日子と家来の高麻呂は天の鹿児弓、天の羽々矢を持って自らが討伐に向かい、2匹の塵輪を退治します。
大蛇
出雲の国で素戔嗚尊は娘を大蛇に食べられてしまうと言う老夫婦に出逢います。
素戔嗚尊は老夫婦に酒を造らせ、大蛇に飲ませて油断したところを襲い大蛇の首を斬首します。
斬首後に大蛇の尾から出てきた剣は現在の三種の神器である草薙剣として熱田神社に祀られています。