管理人は2020年の8月に同じ関西圏から京都市に移住して2024年1月現在で京都歴4年目になります。
もともと京都は観光で年に2回ほど訪れていたので、京都の良さは知っていましたが、実際に住んでみるとさらに良いところも見つけることができた一方、住んでみないと分からなかったデメリットもあったりと、色々な発見がありました。
皆さんの中にも、入学や転職を機に京都に引っ越す、またはいつか京都移住を目指している方もいらっしゃるでしょう。
今回は京都移住を考えている皆さんに他所から京都に引っ越して感じたリアルなメリット・デメリットをお伝えしていきます。
メリット
多様な食文化
長い歴史を持つ京都は食の文化が幅広く、昔ながらの和菓子や和食はもちろん、日本でも屈指の消費量を誇るパンやコーヒーなど、探そうと思えばすぐに手にいれることができます。
管理人はもともと和菓子や京都の日本酒がすごく好きで、実家に帰省する際はわざわざ京都までお出かけしてお土産を買い、家族と一緒に味わうことを楽しみにしていました。
和菓子だと金平糖専門店の緑樹庵清水さん。
近所にある祇園の亀屋清永さんをよく利用しています。
管理人はなぜだかわかりませんが、小さい頃からケーキとかの洋菓子より、羊羹やどら焼きなどの和菓子を好んで食べていたようで、今でもその味覚は変わらず和菓子ばかり口にしています。
というか洋菓子は自分から進んで買うことは全くありませんね。
なので京都に住んでからは身近に創業数百年の歴史を持つ和菓子屋さんがあるという世界は私にとってすごく喜ばしいことです。
日本酒だと京都だと伏見の銘柄がすごく好きで、齋藤酒造さんを贔屓にしています。
以前に住んでいた神戸市も灘の日本酒はかなり有名ですが、管理人の口には伏見の女酒と言われる優しい味わいの京都の日本酒が好きで、神戸市に住んでいながらわざわざ京都の日本酒を買い続けていました。
ただ小売店だとどうしても地元神戸の日本酒ばかりが店に並ぶので、京都に住んでから今まで知らなかった銘柄に出会いやすくなったのはすごく嬉しく思っています。
自転車を便利に乗れる
筆者は神戸市に住んでいたときから自転車に乗ることが好きでしたが、神戸は坂道が多すぎるのでどこでも自転車で行くということはできませんでした。
京都の場合、盆地なので坂道も緩やかなので嵐山や伏見などちょっとした遠出になった場合でも自転車を使える点がメリットです。
ただし、河原町三条や祇園エリアなどの一部エリアは自転車の通行が禁止されているところもあるので注意です。
鴨川の散歩道は信号が無いためスムーズに北へ南へ一気に移動ができるので、もし京都で自転車移動する際は鴨川沿いの利用をおすすめします。
管理人も京都駅に行く時は北から七条通まで自転車で一気に南下します。
神社仏閣が身近
京都といえば神社仏閣です。
今まではわざわざ遠出して平安神宮や清水寺などに行っていましたが、移住してからは自転車で行けば数分で行けるほど身近になりました。
かといって毎週のように訪れるわけではありませんが、観光客とは時間をずらして早朝に行くことができる点はメリットです。
お家に住んでいながらも、窓を開けると有名な観光スポットが遠くに見えたりしますので、実際に行くことはなくとも毎日のように見ることができます。
管理人の家系の宗派は禅系ですので、近所にある臨済宗の南禅寺にはよくお参りに行っています。
豊かな四季を楽しめる
京都は桜と紅葉のスポットがものすごく多く、冬も数回は積雪をするので年中を通して四季を感じながら生活することができます。
桜は神社や一般道などの無料エリア、紅葉はお寺の有料エリアに集中しているイメージがあります。
自転車があれば朝の電車やバスの始発前にいろんなスポットを周ることができ、観光客がいない静かな世界を楽しむことができます。
近所の南禅寺
観光客で賑わう法観寺
京都では珍しい曹洞宗の源光庵
臥雲橋から望む東福寺通天橋
祭りが多い
京都三代祭りの祇園祭、葵祭、時代祭は観光客にも人気ですが、今宮神社、粟田神社などの中規模の神社でもお祭りがあるので探せばほぼ毎月のようにお祭りがあると言ってもいいです。
一番有名な祇園祭は7月の丸一か月間に渡って行事が続き、四条烏丸周辺にいくつもの山鉾が立ち並びます。
毎年7/17、7/24は山鉾が京都市内を巡行します。
時代祭は平安神宮の祭で、京都の歴史を表現した時代行列が京都市内を巡行します。
他にも、年始の時期は商売繁盛にご利益のある各地の恵比須神社で行われる恵比須祭りが有名です。
デメリット
交通の便
よくニュースで京都のオーバーツーリズムが取り上げられていますが、清水寺や嵐山などの有名な観光地近くに住む住民にとっては普段使いのバスと観光客がバッティングしてしまい、自由な移動が制限されてしまいます。
管理人が住む東山区の場合、京都駅から自宅に帰る時に三十三間堂や清水寺を通る市バス206系統に乗ることになるのですが、いつも混雑している路線なので仕方なく地下鉄を利用しています。
車の場合も同様に観光地に近い道路、例えば清水五条交差点や、嵐山の渡月橋周辺、伏見稲荷大社周辺などは平日でも渋滞が起きるほどです。
通勤時の四条通は以前、歩道を広げたことにより車の渋滞が起きやすくなりました。
渋滞が激しくなる四条通を避けて、下道の綾小路通や麸屋町通に流れる車が増え、その結果下道も渋滞するという負のループが起きていることが現状です。
電車は京都市内だと阪急、地下鉄東西線、地下鉄烏丸線、京阪、叡山電鉄、嵐電など複数の路線がありますが、1本で目的地に到着することは難しく、会社間を跨いだ乗り換えが必要になってしまうのは不便に感じます。
やはり京都市内は自転車が便利だなとすごく感じます。
仕事選び
京都で働くとなると、任天堂、村田製作所、オムロンなど有名なメーカーで勤務する人は一握り。
求人サイトを見てみると観光地でのお土産販売店やホテルスタッフなどの観光系の求人はよく見かけますが、これらを本職にしていない人が仕事を探そうと思うと難しいです。
管理人は本職がweb制作関連なのですが、京都だと圧倒的に募集している企業の数が少ないです。
実は京都在住でありながら2023年までは大阪の会社に勤務していました。
京都市に住んでいながら、通勤は大阪や滋賀という話もよく聞きます。
暑すぎる
デメリットで一番辛いのは暑さです。
よくニュースで京都は暑いとよく聞きますが、テレビ向けに誇張しているわけではなく本当に暑いです。
1日の内で神戸市と京都市を往復している生活を一時期していましたが、体感の温度が全然違って神戸は浜風があって心地よいですが、京都は風が少なく蒸し風呂のように感じました。
7月の祇園祭の季節は観光客が和服を着てで熱中症で倒れている光景を見たことがありますし、やはり地元民以外の耐性が無い人が夏に京都に来るとかなりしんどいと思います。
寒すぎる
夏は暑過ぎて、冬は寒すぎる極端な気候をしている京都。
豪雪地帯ではありませんが、盆地ならではの底冷えを感じます。
感覚としては痛いです。
冬に自転車に乗る時はタイツや手袋を装着して、できるだけ肌の露出を控えて外に出るようにしています。
生活圏まで観光客がいる
管理人が住んでいる場所が良く無いのですが、住んでいる場所に近くに有名な観光スポットがあると周辺まで観光客がいて落ち着いて生活することができません。
買い物や食事をしようにも、観光地近くだとちょっと割高な価格設定になっていることが多いので、お財布にも優しくありません。
物価が高い
京都はいろいろと値段が高いような気がします。
日常で使うスーパーは京都市だとフレスコというローカルのスーパーが根強いですがイオン系列のスーパーが好きな管理人からするとちょっと高めの価格帯です。
商店街で買い物する場合も、観光地価格で設定しているお店が多いので地元民が気軽に購入できるとは言い難いです。
地下鉄の運賃も京都市は全国でもトップクラスの高さであることは有名な話です。
賃貸の家賃は人口あたりの学生の数日本一の京都だけあって学生向けマンションは普通ですが、一般の会社員向けの賃貸は大阪と比べても5000程度高いです。
京都のマンションは景観条例で高さ制限や空き土地の少なさの理由から金額が高くなってしまいます。
京都独自の人間関係
「京都人はいけず」とよく耳にしますが、中京区や上京区などの古くから中心部に住み続けていた人に多い印象です。
京都人は会話の中で本音を言わない傾向にあり、本心を知るには難しいと感じる場面があります。
皆が皆いけずというわけではなく、いけずな人は京都に限らずどこの土地にもいますので、深刻に悩む必要はないと思います。
まとめ
管理人はもともと京都が好きで、大学生時代に過ごしていた兵庫県から何度も買い物や観光に出掛けていましたので、実際に京都に移住してみると毎日楽しく過ごせています。
住んでみて初めて知ったデメリットもありますが、毎日深刻に悩む問題でもありません。
デメリットを超えるメリットがたくさんありますので、これからも京都に住み続けたいと思っています。
もしこの先、京都に移住する人がいましたら大歓迎いたします。
過去の長い歴史を感じながら生活するのはすごく風情があっていいですよ!