1月16日は7月16日と並び、閻魔王とのご縁を結ぶ最良の大吉日と言われ、地獄の窯の蓋が開く日とされています。
冥界の帝王でもある閻魔王は、地蔵菩薩の化身とも言われているため、この日に故人への冥福を祈り、自身の除災、除病を祈るとその功徳は大いなる日になるとされています。
六道珍皇寺では2024年は1/13、1/14、1/16に初えんま詣の特別拝観を行っており、新年厄除け札や初春限定御朱印の授与ならびに通常非公開の寺宝の公開を行なっています。
今回は初えんま詣の様子といただいた初春限定の御朱印の紹介を行なっていきます。
六道珍皇寺についてサクッと紹介
臨済宗建仁寺派の寺院で本尊に薬師如来、閻魔堂には弘法大師、小野篁、閻魔大王をお祀りしています。
起源は諸説ありますが、平安遷都以前には建立していたと伝えられます。
かつては東寺を本寺に真言宗の寺院で多宝塔や多くの伽藍を持つ大きな寺院でしたが、中世の戦乱で荒廃し、建仁寺の僧「良聡」が再興し現在に至ります。
清水寺近くの鳥辺野という地域は市民の埋葬の地であり、六道珍皇寺は鳥辺野に亡骸を運ぶための通路に面していたことから、六道珍皇寺で法要を行い埋葬を行なっていました。
六道珍皇寺の「六道」とは仏教で言うところの地獄などの6種の冥界のことを指し、人は亡くなるとこの六道を輪廻転生すると言われています。
この六道の分岐点であるあの世とこの世の境界線、冥界への入り口がこの六道珍皇寺の境内にあると古来から信じられてきました。
また、閻魔堂に祀る小野篁は嵯峨天皇に仕えた官僚で、夜は六道珍皇寺に今も残る「冥土通いの井戸」を通って現世と冥界を行き来し、閻魔大王に仕えていたという伝説が残っています。
初えんま詣について
通常非公開の寺宝と冥土通いの井戸を見ることができます。
下の2枚の写真はだるま商店の絵師によって描かれた現実世界における人間の一生と、三途の川を渡り、裁判や刑罰を受ける地獄の光景を表現した現代風のアートです。
右上の大きな像が本尊の薬師如来で隣の白い人物は小野篁で現実世界を見守っています。
左下は現在の六道珍皇寺の境内を表しています。
白い橋は人間の生誕から成人、出産までの一生を表しています。
現世から冥界に渡った人は閻魔大王を含む冥界の十王の元に行き、現世での行いを裁判されます。
もし有罪だった場合は左下の八大地獄での実刑が行われます。
この井戸が冥土通いの井戸で、小野篁はこの井戸を通って冥界に行ったと言われています。
そして冥土からの復路はこの井戸と伝わっています。
井戸は地下100メートル以上と深く、現在も浄水が湧き出ています。
井戸が発掘されたのは平成23年のことで、それまでは黄泉がえりの井戸は鳥辺野と同じく埋葬の地とされてきた化野近くにある大覚寺門前の井戸が黄泉がえりの井戸とされてきましたが、六道珍皇寺境内からもう一つの井戸が発掘されたことで、こちらの井戸が本物だという説がでてきました。
その井戸から湧き出た浄水も境内にあります。
御朱印とオリジナルご朱印帳
初えんま詣限定の見開き御朱印を800円でいただきました。
直接ご朱印帳に書いていただけます。
閻魔大王と、2024年の干支である龍のスタンプが左に、右には緑の文字でえんま王と書かれています。
他にも多くの種類があり、写真右側の4枚は
左側は今回いただいたえんま王、薬師尊、地蔵尊の3体で、1月の初えんま詣限定の御朱印です。
この2枚は限定御朱印で、金屏風仕立ての御朱印です。
オリジナルご朱印帳
オリジナルご朱印帳は2冊あり、小野篁と閻魔大王の姿が描かれたものがそれぞれあり、1冊2500円です。
御朱印をいただける場所
拝観受付のすぐ奥の授与所でいただけます。
拝観料
一般800円
中学生500円
小学生400円
受付時間
9:00~16:00
アクセス・交通情報
電車 | 京阪祇園四条駅、清水五条駅から徒歩15分 |
バス | JR京都駅から市バス206系統清水道から徒歩5分 阪急河原町駅から市バス207系統清水道から徒歩5分 |
車 | 専用駐車場なし |
自転車 | 専用駐輪場なし |
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